転職を考える

人事

転職は当たり前の時代に

 今では転職は特段珍しいことではありません。大企業に入っても第二新卒と称して数年で転職する20代、自分の道が見つかりチャレンジする30代、キャリアップを図る40代、第二の人生を始める50代(リストラに伴うもの増えました)、皆目的は違え転職すると自ら決めて行動する人が圧倒的に増えました。

 何を隠そう私自身も51歳で第二の人生を目指して転職した口です。当時の時代感は50歳を超えての転職はまだまだ異端の道でした。終身雇用が大多数で少々不満があっても、目の前の諸先輩方がその通りの人生を生きてご卒業されていく姿を当たり前として見ていたのです。しかし転職支援の会社も転職者も増え、異端の道はすっかり市民権を得たように思います。

サラリーマンを全うするには転職も必要

 サラリーマンたるもの、結局どこへ行こうと上司同僚がいて、そこで認められ中堅になって稼ぎを刈り取るわけです。転職はある意味そのプロセスを繰り返しやることになるので、できれば同じ会社でこのプロセスを早期に実現して長期でくしっかり刈り取れるのが一番です。しかし最初の会社で中堅になるチャンスを逃す場合もあるので、敗者復活が難しい組織に居続けるよりは新天地をめざすというのは前向きな解決策だと思いますし。そういう世の中になりました。

転職のリアル

 超前向きな成功に向かってまっしぐらのキャリアップ転職は別として、一般に転職はやはり大変です。特にリーダークラスになればなるほど「即戦力」が求められます。同じ業界で知識や商習慣が似ていたとしても、いわゆる「組織の行動原理」を理解して順応するのには結局1年位は掛かるでしょう。その間「即戦力感」を醸し出し立ち回っていくのは、メンタル、フィジカルともに大変で相当エネルギーを消耗します。しかしもう一方で、前の会社でやれなかった自己実現ができて、期待通りの収入も手に入れば、これは逆に大きなエネルギーの蓄積となります。ようやく転職してよかったと思えることでしょう。このエネルギーの転換点がまず転職で目指す一つ目の通過点になると思います。

欧米はジョブ型で転職はキャリアの一部

 欧米では仕事がジョブ型で専門職的になっていくので、営業は営業、経理は経理と言う形でジョブホップ(業界横移動)するのが一般的です。定年も日本程明確な規定はないので、辞める時期は自分で決めるとなっています。ただしレイオフ(一時解雇)やリストラも結構あるので自然と流動的になるのかと思います。日本よりは少しサバイバルな感じですね。その代わりがっちり稼げるチャンスもあるので、より競争的なビジネス環境である故の転職社会だと思います。

サラリーマンの転職心構え

 日本も転職業界が広がり日が当たるようになりました。徐々に欧米化してきています。しかし転職は基本的には雇われ人の移動です。起業で自分の世界を創るのとは訳が違います。できればない方が欧米のジョブ型でない日本のサラリーマンにとっては幸福だと今でもそう思っています。そこで転職に当たり持っておくべき心構えを述べたいと思います。

1️⃣何をやりたいのかという大義(前の会社が嫌は本音だが、それだけでは行き詰る)

2️⃣自分はどんな即戦力があるのか(これが無いうちは、転職をすすめません)

3️⃣家族とのコミュニケーション(心のセーフティーネットは必ず確保)

自分を磨いておくことが基本

 それと意外に大事なのが、特にリーダーの方達はプレーイングマネージャー的に手仕事がサクサクできますかと言うことです。結局仕事は実務の塊なので戦略や経営判断という前に実務の腕が鈍ると仕事映えしません。沢山いる部下をボタンを押して操縦していくような仕事をする大企業的なやり方は中小企業に行った時にワークしません。日頃からどこへ出しても通用する自分を磨くようにしておくべきです。

 激動の世の中ですが、納得のいく転職活動が道を開きます!

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