マーケティング、使い慣れた言葉ですが一言ではなかなか言い切れない幅広いものがあります。しかしながら市場で生きていくためには必須の考えです。職場のリーダーに限らず基本をしっかりマスターしておきたいテーマです。
マーケティングを一言で
マーケティングという言葉、かなり普及しましたがなかなか一言で言えませんね。ウェブAIでは「顧客が本当に欲しいものを探り当て、そのニーズを満たす商品やサービスが、自然と売れる仕組みを作り上げること」とやたら長い。Market + ing、つまり「市場する」が直訳、意訳も含めて「市場操縦術」「市場参入術」あたりが適訳ではないかと思います。英語で一言のものが何故か日本語では一言になっていない、これではマーケティングを概念として考えていくのは難しいと思っていたので敢えてまとめてみました。ここでは「市場操縦術」と言うことで考えを深めていきたいと思います。
[1]なぜマーケティングか
マーケティングは意外に新しい概念です。産業革命で供給過剰という多分人類が初めて経験した「ものが溢れる」状況に直面し、営業の「いかに売るか」に腐心し奮闘した結果生まれてきました。その後「如何に顧客が求めるものをつくるか」に発展し現代ではマーケティングの考えのない商品企画、営業施策はあり得ない状況です。資本主義社会では、経済成長が前提条件ですので、他人と差別化してより沢山販売することが常態化します。従ってマーケティングの考えを以て生き残っていこうとする経済活動の中に我々は居るわけで、マーケティングの深掘りは生き残り策でもあるわけです。
[2]マーケティングの構成要素は
一番分かり易いのは「マーケティングの4P」です。4Pは、Product(商品・サービス)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販促)です。この4つを具体的に言うと「製品・サービス力」「値付け」「販売ルート」「宣伝とプロモ」で、営業活動の中に既に深く染み込んでいます。これらの各要素を個別最適で行わず、4つを総括して最大の相乗効果を狙って進めていくのがマーケティングです。つまり「市場を操縦」していくわけです。

[3]具体的な市場操縦術、マーケティング戦術は
実際の営業現場では概念的なマーケティング4Pは、具体的な戦術になって実践されています。自身の実証体験としても紹介できるものを以下に記載していきます。
1. Push & Pull 戦術
語呂がいいのでPush&Pullと呼んでいますが、実際はまずPULL「市場で引き(需要)をつくって」、そしてPUSH「販売側(供給)が押していく」という戦術です。例えば新製品の宣伝をやって消費者の関心を喚起すると、市場で新製品への引きが生まれる。大手小売店やチェーンの流通に乗せて製品・サービスを供給販売していく。1️⃣製品・サービスそのものの価値の強さ、2️⃣流通網のカバレッジ、3️⃣販売キャンペーン、4️⃣スペシャルプライス等々、マーケティングの4Pの要素を織り交ぜて、「引いて、押して」の流れに乗せていく基本戦術です。

2. ウェブマーケティング
現代マーケティングの主流となったウェブマーケティング。ネットが無い時代はテレビ、ラジオ、新聞、雑誌がメディアとしての役割をマーケティング上も担っていました。しかしネットの普及で今やメディアの機能のみならず、店舗販売がウェブ販売に置き換わり、ビッグデーターを使ったアルゴリズムが販売促進のやり方を劇的に変えています。Push&Pullも飲み込んだ仕組みに変遷し続けています。
3. SNSマーケティング
ウェブでは消費者はある意味まだ受け身的でしたが、SNSの普及で消費者の発信力が更に劇的に高まり、その拡散力とスピードで全く別次元の世界が出来上がっています。一方フェイクや詐欺も増えておりいいことずくめではないですが、ウェブマーケティングの加速装置的な役割で今後もさらなる発展が期待されます。
4. AIマーケティング
これはまだ確立したものはありませんが、早晩AIの普及浸透度合いによって間違いなく起こり得る超近未来です。「何を変えば良いか」と相談するだけで、「製品・サービスの紹介」「機能・価格の比較」「流通在庫状況」「お得なプロモーション」まであっという間に提案をしてくれて、仕掛ける側もAIツールがないと顧客満足を達成できない日がもうそこまで来ています。
[4]課題分析に使えるマーケティング4P
マーケティングの市場操縦の面をフォーカスしましたが、正しいアクションを取るために欠かせない課題の分析に、マーケティング4Pは役立ちます。簡単にいうと問題が起こったら、「マーケティング4Pで問題を分解してみる」ということです。
シーズンキャンペーンを企画実行したが、あまり成果が出なかった。なぜなんだろうという時。1️⃣商品・サービスで競争力が十分だったか、2️⃣値頃感がしっかり演出できたか、3️⃣流通ルートの選択で偏りはなかったか、4️⃣プロモーションの投入量が足りていたか等々、「困ったら悩まずにマーケティング4P」で分析です。

[5]現場発想の応用編
現場で悪戦苦闘していると何らかアイデアが出てくるものです。マーケティングの肝である「引づくり」で困っている中小企業は多いと思います。豊富な資金で展示会や宣伝を展開できる大企業とは訳が違います。これは自身の実証経験に基づくものなので必ずしも全てに適用はできませんが参考までに紹介いたします。
大手企業とのコラボレーション
某大手企業の主力製品を販売するための補完品として、某中小企業の製品がハマりそうだ。ダメ元で交渉の結果、コラボレーションの合意に至った。展示会は某大手企業のブースに間借り、キャンペーンチラシに同企業ブランドを併記。大手の看板を借りての小判鮫マーケティングが功を奏し某中小企業は倍販に成功。このようなニッチなニーズが現場発想で見つかった好事例です。
マーケティングは営業を凌駕
マーケティングが良ければ、営業は後からついてくる。今やそんな関係とも言えます。資本主義経済が続く限りマーケティングは永遠のテーマになりそうです。マーケティングを自ら使いこなして市場を操縦し続ける気概のある企業が勝ち組みになっていきます。
マーケティングを使いこなすには、
- マーケティングの4Pを理解する
- マーケティング戦術を実践する
- 課題分析もマーケティングの視点で行う
- 現場発想の応用編にチャレンジする

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